業績

共著・共編著

日比野愛子,渡部幹,石井敬子『つながれない社会-グループ・ダイナミックスの3つの眼』,ナカニシヤ出版,2014年5月.
つながれない社会「しがらみ」は「柵」と書きます。しがらみがありつつも強いつながりを保っていた集団が、ゆるやかなつながりへと移行しつつある。こうした過渡期だからこそ、つながれないことがあえて問題としてクローズアップされているように思います。現代社会における集団のあり方の変化を社会的交換理論、文化心理学、社会構成主義の3つの視点から斬るとどうなるのか。社会の見え方はどう異なるか。思考の柵を飛び越える実験的試みを行ないました。視点を中心にすえた、社会心理学の入門テキストです。

山口富子,日比野愛子編著『萌芽する科学技術――先端科学技術への社会学的アプローチ』,京都大学学術出版会,2009年11月.
book1科学・技術・社会のテーマに「語り」から接近するための手法と実例を紹介したハンドブックです。2部構成となっており、前半ではテキスト資料から情報を引き出す言説分析・内容分析・データマイニングの方法を解説しています。後半では先端科学技術の紹介と生命科学者のインタビューを掲載しています。科学技術の語りのアンサンブルを感じていただければ。

分担執筆

日比野愛子, 感染症シミュレーションにみるモデルの生態学,山口富子・福島真人編『予測がつくる社会:「科学の言葉」の使われ方』, 第5章(113-138), 東京大学出版会.  2019年2月.予測がつくる社会

かの有名なマートンの「予言の自己成就」概念が示すように、予測はその内容にかかわらず、予測が発せられたこと自体が社会のさまざまな関与者に影響し、結論にあわせた動きをうながしていく不思議な作用を持ちます。本書ではこうした予測の行為遂行的側面に注目してさまざまな分野の研究者が議論を展開しています。私は、感染症シミューレションによる予測を取り上げました。ただし現時点での感染症シミュレーションは、むしろ社会に接続しにくいことが特徴です。この問題を日本と台湾との比較から考察しました。

Aiko Hibino, Toshiro Kobori & Kunio Takeyasu, A Short Story of AFM in Biology, In Kunio Takeyasu (eds.), AFM in nanobiology, Pan Stanford Publishing, chapter 1, pp.1-16, 2014/5.

原子間力顕微鏡(AFM)というナノテクノロジーの最先端機器を使った新しい生物学が模索されはじめて20年近くが経とうとしています。生命科学専門家による総説がならぶ中の1章を担当しました。ナノからバイオへの橋渡しを試みたパイオニアたちは、どのようなきっかけでAFMを使うようになり、どのような工夫を凝らしていったのか。インタビューをもとに、最先端機器が実際の科学の活動に接着するプロセスをまとめています。

日比野愛子,リスク・データの解析,吉川榮和編『新リスク学ハンドブック』第10章,三松株式会社,2009年6月.

テキストマイニングを応用するための基礎的知識と具体的手続きを解説しています。

Motohiko Nagata, Aiko Hibino, Toshio Sugiman & Wolfgang Wagner, The Japanese Experience, In Bauer & Gaskell (eds.), Genomics and Society, Earthscan, chapter 14, pp.212-227, 2006/3.

「ヨーロッパ社会とバイオテクノロジー」プロジェクトの集大成となる本の1章。日本のバイオ受容のあり方の分析結果を紹介している。メディア分析とフォーカス・グループ・インタビューの分析が中心。

主要論文

日比野愛子, 生命科学実験室のグループ・ダイナミックス: テクノロジカル・プラトーからのエスノグラフィ, 実験社会心理学研究, 56(1), pp.82-93, 2016.

日比野愛子, 曽我亨, 地域に埋め込まれた/地域を創りだすローカル・イノベーション, 人文社会論叢(社会科学篇)33, pp.1-15, 2015.

日比野愛子, 江間有沙, 上田昌文, 菱山玲子, 生活習慣病対策ゲームの開発実践:知の生成をうながすゲーミング・インタラクションに注目して, 日本経営工学会論文誌, 65(3), pp. 211-218.

日比野愛子, 心理学のアナロジーで見る数値評価の問題, 科学技術社会論研究, 10, pp.41-51, 2013.

日比野愛子, 実験室から広がる世界・見えない世界, 質的心理学フォーラム, 4, pp.21-27, 2012.

日比野愛子, 杉万俊夫, 祭りを支える人々―博多祇園山笠の事例, 集団力学, 28, pp.42- 65, 2011.

Ryosuke L. Ohniwa, Aiko Hibino & Kunio Takeyasu: “Trends in research foci in life science fields over the last 30 years monitored by emerging topics”, Scientometrics, 85(1), pp.111-127, 2010.

日比野愛子,科学技術に対する態度におけるDK回答の意味,社会学評論,60(4),pp.554-559,2010.